口では「(死ぬのが分かっていながら)苦しむのを見るのは可哀想だから」と抜かしておったが、そんなのが大義名分なのは、おいらにはお見通しなんだびろろろろーーん。
つづく...
あおむし
そりゃ、ミケコはんがまだ元気で暴れてた時は、選択ネットに入れるのも一苦労だったヨ。んでも、体力が衰えてしまってからは、殆ど暴れることはなくなったし、病院に連れて行くんだって、おいらと交代でやっていたんだから、幾ら女王様がもうトシだからって、それほど負担になっていたとは考えにくい。
つづく...
あおむし
しかも、彼女はミケコはんを病院に連れて行く以外の時間は、家で自由に過ごしている身分だから、なおさら負担になっていたとは思えない。おいらなんか、昼間は新しく始める仕事の準備に出かけ、夕方はミケコはんの迎えに間に合うように走って帰ってきてから「お迎え」に行ってたんだかんナ。
つづく...
あおむし
オマケにおいら、毎晩寝るのは明け方近くなのに、朝は1日おきに早起きしてミケコはんを病院に送り届ける、という平均睡眠時間4時間生活だったのヨ!?
つづく...
あおむし
それに比べたら、女王様、アンタの体力的負担なんぞ、いかばかりか?数字ではじき出せるモンなら、はじき出してみい!
つづく...
あおむし
経済的な負担だって、確かに毎日動物病院に通院して点滴や投薬を受けると、それだけで1日3600円ほど取られる。それが毎日だから、シャレにならん。仮に1ヶ月毎日通ったとすると、1ヶ月で10万8000円(!!)もかかる。しかし、だ。
つづく...
あおむし
女王様は、おいらと違って金に困ってるワケではない。つまり、彼女にとっては決して払えない金額ではないということなのヨ。おいらの勝手に推定調査によれば、おそらく彼女が2、3ヶ月ムダ使いを我慢すれば、捻出できる程度の金額なハズである。
つづく...
あおむし
それに、そんなに金銭的な負担が大きいと言うのであれば、そもそもミケコはんを拾ってきた張本人である、姫に半分払わせればイイではないか。
つづく...
あおむし
何しろ姫は、おいらが止めるのも聞かずに、これまた勝手にミケコはんを拾ってきておきながら、彼女を置き去りにして自分だけ家を出てしまった上に、ミケコはんを病院に連れて行くという飼い主(?)、拾い主(?)としての責任も果たしていないのだから、それぐらいしたってバチは当たらんだろう。
つづく...
あおむし
なのに、そんなことを考えようともせずに、簡単に「安楽死」なんて言葉を口にするとは・・・女王様、アンタってお人は・・・。
つづく...
あおむし
んまあ、そんなワケで、女王様が泣きながら「ミケコはんが死んでしまった」と電話をかけてきた時も、おいらにはそれが偽善に充ちた、白々しいウソ泣きにしか聞こえなかったのねん。
つづく...
あおむし
そんでもって、おいらは、そんな白々しい女王様のウソ泣き電話によって、ミケコはんがもうこの世からいなくなってしまったことを知らされた。なんだか、ものすんごくイヤアアな気分になってしまったではないか・・・。
つづく...
あおむし
こうして、ミケコはんの姿はおいらの家から消えてなくなり、白地にジャム色のあの背中も、金色に光るあの目も、もう見ることはできなくなってしまった。
つづく...
あおむし
いつも彼女がいるハズの所にジャム色の背中はもう無く、金色の目も、いつもあるハズの所にもう光ってはいなかった。まるで最初から彼女が存在していなかったかのように、そこにはただミケコはんのいない空間だけが、ポッカリと口をあけて、おいらの方を見返しているだけだった。
つづく...
あおむし
左手の傷と一緒だ。
ミケコはんにブシッッとやられた、あの傷だ。あれから、翌日にはすぐに傷口は塞がって、傷痕もやがて段々と薄れていった。今となっては、他人が見たらそこに傷があったことすら分からない位になった。まるで最初っから、そこには傷なんてなかったみたいに。
つづく...
あおむし
んだけどね。おいらには分かるのヨ。
左手の人指し指の付け根ンとこにね。よおおおおく見ると、かすかに痕が残ってるのねん。そして、たまあに、奥の方がチクッと痛んだりする。
つづく...
あおむし
そんでもって、その奥の方の、チクッとした痛みは、チクッとする度においらに思い出させてくれたりする。ミケコはんがココに、今おいらが生きているこの世界に、確かに存在していたたんだってことを。
つづく...
あおむし
そのうち、いつか傷跡も完全に消えてしまうかもしれない。んで、おいらにも、どこに傷があったのか分からなくなるかもしれない。その頃にはきっと、チクッとした痛みも、もう感じなくなるだろう。んでも、これだけは変わらない。ミケコはん、お前さんがこの世界に生きていたってことだけは。
つづく...
あおむし
11月は祭日が2回ほどあった。
前に触れたかもしれないが、おいら少し前から仕事を始めたこともあって、日曜日と祝日しか休みがなくなってしまった(泣)。一般的なサラリーマンより少ない・・・か。んなもんだから、自分の用事は全て日曜日か祝日に片付けなければならんのヨ。
つづく...
あおむし
ところが、秋のG1レース(競馬)なんぞも始まってしまったりなんかして、日曜日も結構忙しくて(笑)、やらなければならないと思いつつ、放ったらかしにしてたことが沢山あったのねん。
つづく...
あおむし
というワケで、連休初日となった文化の日に、放ったらかしにしてた部屋の掃除を、久し振りにした。1ヶ月以上掃除せずに放置されていたおいらの部屋は・・・さすがに大分汚れてた。
つづく...
あおむし
あああ、んでも、やっぱり掃除すると気持ちがイイなああ、うひゃひゃ。などと思いつつ仕上げの拭き掃除をしていたら、ふとゴザの上に立っていた扇風機姫に目が止まった。
つづく...
あおむし
そおかあ、そうだった。実はおいら、扇風機の羽を覆うように付いている、あの自転車の車輪みたいなカバーの取り外し方が分からなかったのヨ。んだから、ずっと放ったらかしになってたんだったのねん・・・。
つづく...
あおむし
良く見たら大分ホコリも溜まっているし...。そう言えば、もう衣替えの時期もとっくに過ぎて、本来なら扇風機は押入れの奥か何かに、しまっていなければいけない時期だったヨなああ。
つづく...
あおむし
そおだヨなああ、日本では、夏の間使っていた扇風機やら、夏物の衣類やら、蚊取り線香やらを、10月1日の衣替えの際に、来年もまた使えるようにとキレイに掃除、あるいは洗濯してしまっておくのが一般的だもんなああ。んでも、忙しさにかまけてやってなかったもんなあああ、おいら。
つづく...
あおむし
おっし、掃除ついでに今日は扇風機もキレイにしてあげよおおっと〜♪、と思い立ったおいらだった。
つづく...
あおむし
改めてよくよおおおく観察してみたら、羽の周りに付いているカバーは、容易に取り外せそうなことが分かった。おおおお、そおか、そうだヨなああ。コレが外せないと、羽部分の掃除ができないもんなああ。
つづく...
あおむし
ところが、無事にカバーを外すことに成功して気を良くしたおいら。えーと、確かモーターの周りについたホコリも掃除した方がイイって、雑誌の記事か何かで見たヨなああ、なんて、無謀にもモーター周辺の掃除という大作業に挑んでしまったのねん・・・。
つづく...
あおむし
んでも、気持ちはノリノリだったおいら、早速ドライバーを持って来て扇風機の頭をクビから取り外し、そんでもってネジで止まっていた白いプラスチックのカバー部分も取り外して、モーターの周りにゴッソリ付着していたホコリを、歯ブラシ&綿棒で取り除きにかかったのねん!
つづく...
あおむし