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秋の連休は安くて近い、ぷらっと行けるプチ海外!
旅達(たびだち)会員限定ツアー【海外】

10/01  猫のミケコ39

彼女の右ストレートをまともに食らって、一瞬気持ちが萎えたおいらだったが、いやいや、ココは怯んではならぬ、断じて怯んではならぬゾとばかりに、履いていたスリッパ(底の部分の裏側が合成皮革か何かでできてる)を盾代わりにして応戦したのねん。

つづく...

あおむし

10/02  猫のミケコ40

客観的に見れば、僅か数分の出来事だったんだろうけども、おいらにとっては数十分にも感じられた激しい格闘の末、ようやく洗濯ネットのチャックを閉めることに成功!!ミケコはんは、ものすんごい殺気を放ちながら、洗濯ネットの中に納まった。

つづく...

あおむし

10/03  猫のミケコ41

やたーーー、やたーーーー、入ったぞおお!!女王様に仰せつかった大役の半分以上を乗り切って安心したおいらは、怒り狂うミケコはんを尻目に小躍りして喜んだ。

つづく...

あおむし

10/04  猫のミケコ42

あんまり早くから窮屈な洗濯ネットに入れたんぢゃ、ミけコはんが可哀想かナと思っていたおいらだったが、いや、んでもおいら1人でコイツをネットに入れるのは初めてだから、早めに動いておいた方がイイだろう、と思い直して病院に出発する時間より早めに作業を始めたのヨ。

つづく...

あおむし

10/05  猫のミケコ43

早めに捕獲作業を始めておいて、いやあああ正解だったなああ、結果的には、うひゃひゃ。と喜んでいたら、手から何かこぼれるような感覚が...。

つづく...

あおむし

10/06  猫のミケコ44

ふと見ると、血!タレてるではないのヨおおっっ!?それも結構な勢いで、ボオタボタアッッって...。

つづく...

あおむし

10/07  猫のミケコ45

さっきミケコはんに、「ブシッッ」とフック状の爪を右ストレートで打ち込まれた所から、血が溢れ出していたのねん。ひ、ひいいいいいいっっっ!なんぢゃコリャアッッ!?

つづく...

あおむし

10/08  猫のミケコ46

とりあえず、慌ただしく引っこ抜いたティッシュの束で、傷口をンギュギュッと押さえつつ、洗濯ネットの中でなおも暴れ続けるミケコはんを、ネットごとヨイショと持ち上げて片掛けカバンに入れ、僅かな隙間を残してカバンのチャックを閉め、荷造り完了したおいらだった。

ほっ。

つづく...

あおむし

10/09  猫のミケコ47

んで、そおおおっとティッシュをどけてみると、おおおおお。血の出方にさっきほどの勢いがなくなっているではないか。

つづく...

あおむし

10/10  猫のミケコ48

大したことなかったんだナ、良かったああああ。そら、そうだヨな。高々ネコの爪の1本や2本打ち込まれた位で、そんな大ケガになるわきゃあないヨな。

つづく...

あおむし

10/11  猫のミケコ49

なああんて思ったおいらだったんだけれども、傷口の状態を見ようと、どれどれ、とティッシュで血を拭ってみたら、あらららららら。

左手の人指し指の根元に、ブシッッと見事に穴が開いてしまっているではないのヨ、え?

つづく...

あおむし

10/12  猫のミケコ50

傷口自体は小さかったんだけれども(なんつってもネコの爪サイズ)、意外と深かった。指の半分位まで爪が食い込んで、穴が開いてしまっている感じ...だった。

つづく...

あおむし

10/13  猫のミケコ51

そんでもって、ミケコはんをカバンに納め、あとは病院に運ぶだけという状態までこぎつけて安心したせいか、痛く...なってきたど。

つづく...

あおむし

10/14  猫のミケコ52

急いでマキュロンでシュッシュッと消毒し、また巻きにくい所ではあったんだけれども、痛いのが気にならないように、絆創膏をキツめにぐるぐる巻きにして、ミケコはんの入ったカバンを担ぐと、おいらは病院へと向かった。

つづく...

あおむし

10/15  猫のミケコ53

道中ミケコはんは、なおもカバンの中で暴れていた。ったく、往生際のワルイやっちゃなあ。病院に着いてからも、相変わらずの暴れん坊将軍振りを発揮して、センセに「暴れる元気があるってことヨね」と褒め(?)られた。

つづく...

あおむし

10/16  猫のミケコ54

翌日になると、おいらの傷口はスグに塞がったのねん。

んだけれども、毎日ギターの練習をする度に、左手の人指し指の付け根の奥の方が、ズキズキと痛んだ。その痛みは1週間程続いたが、段々と薄れ、やがて殆ど痛むことはなくなった。

つづく...

あおむし

10/17  猫のミケコ55

それから約1ヶ月。

普通のネコは、猫エイズを発病してゴハンを食べなくなると、1週間位で死んでしまうんだそうだ。

つづく...

あおむし

10/18  猫のミケコ56

ミケコはんの通院は3週間以上続き、「がんばりますねえ」とまたもやセンセに褒め(?)られた。んだけども、最期の1週間程は、ミケコはんは自分の力でで歩くこともままならなくなった。

つづく...

あおむし

10/19  猫のミケコ57

あれ程激しく抵抗していたミケコはんが、暴れなくなった。病院に連れて行く際も、おいらや女王様になされるがまま、大人しくカバンに入れられるようになったのねん。

つづく...

あおむし

10/20  猫のミケコ58

それでも最期の日まで、ミケコはんは病院で「フウウ」とかすかなうなり声をあげた。

つづく...

あおむし

10/21  猫のミケコ59

「往生際がワルイ」と前においら書いたけれども、暴れん坊で強情なミケコはんにとって、もしかするとこの1ヶ月間は、彼女の生きて来た13年の中での、最大の抵抗だったのかもしれない。

つづく...

あおむし

10/22  猫のミケコ60

「死」という避けられない運命に、「生きたい」という本能と意志をもって、精一杯あらがい続けたミケコはんは、生き物としての天寿をまっとうしたんでなかろうか。それも最期まで自分らしく。そんなミケコはんを、おいらは立派だと思う。

つづく...

あおむし

10/23  猫のミケコ61

そして8月1日、1つの命がおいらの家から旅立った。

その日、おいらは出掛けていて家にはいなかったんだけれども、女王様はさめざめと泣きながらミケコはんの死を知らせに、わざわざおいらの出先まで電話をよこした。泣いてるよ...しかもウソ泣きだよ。

つづく...

あおむし

10/24  猫のミケコ62

少し前、ミケコはんを毎日病院に連れて行っている頃、女王様は通院の大変さと経済的な負担の大きさから、「もう助からないのに、なぜセンセは安楽死という選択肢を提示しないのか」というようなことを口走ったことがあった。

つづく...

あおむし

10/25  猫のミケコ63

愕然としたのねん、おいら。何を言ってるのヨ、このオバハン?

んだって、ミケコはんは、こんなに頑張っているではないか。最期の力を振り絞って、生きようとしているではないかあ!必死に抵抗し続けるミケコはんを見ていたら、そんなこと・・・。

つづく...

あおむし

10/26  猫のミケコ64

あああ、それなのに、それなのに。オバハン、あんたは自分の都合で必死に生きようとしている、ミケコはんの命を一方的に奪うつもりなのか、え!?そんな勝手な。

つづく...

あおむし

10/27  猫のミケコ65

んでも考えてみれば、余命いくばくもないミケコはんが嫌がるのを、毎日無理やり動物病院に連れて行くことだって、おいらが勝手をしているだけではないかと言われれば、そうかもしれないヨなあ。そういう意味では、「お前だって身勝手だろ」と非難されても仕方ないのかもしれない。

つづく...

あおむし

10/28  猫のミケコ66

それは、おいらが「できることはやっている」と自分を納得、安心させ、また正当化することによって得られる、ただの自己満足な行為なのかもしれない。

んだけど、おいらは思う。

つづく...

あおむし

10/29  猫のミケコ67

「生きたい」という意志を持って「生きよう」としている生き物の命を、第三者が勝手な都合で一方的に奪ってしまってもイイもんだろうか?

つづく...

あおむし

10/30  猫のミケコ68

ミケコはんは、少なくとも体力が落ちてしまうまでは、自分の意志で食べようとはしていた。だけども、食べ物を口に含むと、病気のせいで激しい吐き気に襲われて吐き出してしまうため、食べ物から栄養分を吸収することができなかったのヨ。つまり、その時点のミケコはんには、「生きよう」とする意志があったんではないか、とおいらは思う。

つづく...

あおむし

10/31  猫のミケコ69

ところが、女王様はそんなミケコはんの「安楽死処分」という選択肢を軽々しく口にし、しかもその理由と来たら、体力的な負担と経済的な負担である・・・。

つづく...

あおむし

デル株式会社